サドベリーの学びの広さと深さ

  • 2017.07.24 Monday

  • 先日のスクールへの朝日新聞の取材インタビューで感じたこと。

    これは、今回だけじゃなくて、インタビューとかがあるとよく聞かれることだけれど、「生徒の子達は、スクールでどんな学びをしてるんですか?」という質問。

    これにはどうにも、答えにくい。
    たぶん正確には答えられないと思う。どう表現しても、その子の学びのごく一部しか捉えられていない気がするからだ。

    一方で、従来の学校なら、答えるのはとても簡単だと思う。
    「今日は、国語と算数を学びました。」
    「国語は、漢字の練習をしました。算数は面積の出し方を習いました。」
    「国語のテストで80点でした。習ったことはわりと理解できています。」

    でも本来に立ち戻って考えてみると、同じ内容を授業で習っても、その子ごとに学んだこと、気づいたことは違うはず。テストで80点と言っても、でき方も満足度もそれぞれの子で違うはず。

    なまじ、「教科」や「学習内容」があるから、学びを分かった気になっちゃう。
    これは、便利でもあるけれど、危険なことでもあると思う。



    サドベリーでは、例えば、本を読んでる子がいても、「小説家になりたくて、構成や文体の勉強のために読んでる」のか、「暇つぶしで何となく読んでる」のか、「本を開いてはいるけれど、実は頭の中では、宇宙の成り立ちのついて考えてる」のか?、スタッフからは分からないことが多い。
    神様じゃないんだから、「この子はこれを学んで、これを身につけた」なんて言えない。

    これは、学んでいる生徒の子本人も同じで、なかなか自分が「これを学んでいます」というのは表現しにくいと思う。
    これは、大人の人が「今日は何を学んだんですか?」と聞かれて、なかなか答えられないのと同じだと思う。大人も日々、成長してるはずだし、なりたい自分の目標もあるにも関わらず。

    ここに、大人も子どもも、人の成長や学びの本来があると思う。
    人の学びなんて、そうそう1日で切りとって表現できるものではないし、ずっとずっと後になってから、学びを実感できることもある。
    そして、半年とか1年とかで振り返ると、きちんと成長してるのです。

    サドベリーの学びは、人の本来の学び。
    だからこその、学びの広さや深さがあるのです。



    ー西宮サドベリースクールー
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    コーヒーショップを開く

  • 2017.07.18 Tuesday

  • スクールの生徒で、コーヒーが好きな10歳の男の子がいてます。
    子どもで「コーヒーが好き」っていうのはめずらしい気がしますが、本当に好きなようで、家で自分で、コーヒー豆を買って来たり、ドリップでコーヒーを淹れたり、コーヒーに合うパンケーキなどを試してみたり、していました。

    将来の夢は、自分のコーヒーショップを開くこと、だそう。



    そして満を持して、「コーヒーコーディネーター講座を受けるプロジェクト」が今回のスクールミーティングでプレゼンされました!

    通信講座で、コーヒー豆の基礎知識から、焙煎・抽出方法、エスプレッソやアレンジコーヒーの入れ方などが学べるというもの。
    いろいろなコーヒー豆も付いて来て、実際に豆を試せるという。
    そして、コーヒーコーディネーターの資格が取れます。

    この男の子の夢である、カフェ開業のノウハウも。
    カフェの立地の選び方や法的な知識、店内のレイアウト、宣伝の仕方やメニューなども学べるそう。

    通信講座は6ヶ月で、教材費は62,000円。
    プロジェクトは、みんなの学び予算からの支出であり、決して安い金額ではありませんが、この男の子が本気で学びたい、という事が、講座の説明とともにプレゼンされていました。

    ミーティングでは、他の生徒の子達からの質問として、「コーヒーコーディネーターの資格に、年齢制限はないの?」「学び予算から高い教材費が出されるから、最後まできちんとできるん?」など。
    教材が届いてから、8日間は試すことができるそうで、自分の思った通りの教材ではない場合は返品する、ということも決まりました。


    「自分の夢を実現するために学ぶ」。
    サドベリーでの学びの大もとがここにあります。

    そしてこれは、本来の学びでもあるのです。



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    空気を読まない

  • 2017.07.10 Monday

  • スクールに、旅行などのお土産で、お菓子などをいただくことがあります。
    そのお菓子を、ミーティングルームのテーブルに並べて、「さぁ、みんなで食べよう」、という時に、ひとりの男の子が「俺、これ好きーー」と言って、ほとんど全部をガサーーっと持って行く。

    サドベリーにはよくある話。

    「空気を読んで、みんなに当たるように取れよーー!」って感じですが、実は、サドベリー的には全く問題はありません。

    まず、ルールとしては、「早い者勝ちルール」があるので、いちばん先に全部、持っていったとしても、問題はない。
    それを見てムカついた子が、「みんなに当たるように、考えて取れよーー」と文句は言えるけれど、スクールとしては管理できないし、罰則も与えられないのです。

    日本人は、空気を読む民族です。
    みんなで阿吽の呼吸で空気を読むことで、摩擦を減らして、集団がうまく回っていく。そんな素晴らしいスキルを身につけています。



    ただし、みんなが空気を読めるわけではない。
    あえて、自分の感情に素直であるために空気を読まない人もいる。
    さらに、サドベリーは、日本人だけが通うわけじゃなくて、海外の子達が通うこともあります。

    そうなると、必然的に「空気を読むことを前提にした」ルールは存在できません。


    「空気を読む必要がない」訳ではありませんが、「空気を読むことを当たり前」にはできないのです。



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    藤井四段とモンテッソーリ教育

  • 2017.07.03 Monday

  • 将棋の新記録の29連勝でニュースを賑わせている、14歳の藤井聡太四段。
    残念ながら、昨日の対局で負けてしまい、大台の30連勝に届きませんでしたが、プロ入りからの快進撃には大きな注目が集まっています。
    そして合わせて話題になっているのが、藤井四段が幼少期に受けていた「モンテッソーリ教育」。

    藤井四段の集中力育てた「モンテッソーリ教育」
    https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1846436.html


    もちろん、モンテッソーリを受ければ、全ての子達の才能が開花する、という訳では無いですが、藤井四段の現在の集中力を大きく育てたことはあると思います。

    そして、これを機に、いろいろな魅力的な教育を知る方が増えるといいな、と思います。

    いろいろな性格の子達がいて、いろいろな才能を持っていて、いろいろな興味を持っていて、いろいろな目指す道があって、だからこそ、いろいろな教育の中から、子ども達が自分に合った教育を選べるようになっていって欲しいと、切に願います。



    世界には、日本にも、魅力的な教育がたくさんあります。
    もちろん公立校の選択肢も、子ども達が自分で選ぶなら、大きな結果を残すでしょう。

    まだまだ日本では、新しい教育に対して法律などが追いついて来ていない現状があったりもしますが、公立校も、それ以外のいろいろな教育の選択肢も、もっともっとフラットな形で選んでもらえたら、と思います。

    最後に、「生きる力」をはぐくむ教育を紹介されている、「いきはぐ」サイトを掲載しておきます。
    参考にしていただけたら、嬉しいです。

    ◇いきはぐ
    http://ikihug.com


    ・シュタイナー教育
    からだ・こころ・あたまが調和した『自由』な人間へ

    シュタイナー教育は、ルドルフ・シュタイナーによって提唱された教育です。
    シュタイナーは、自らの意思によって行動できる『自由』な人間へと成長するためには、「からだ(意志)」「こころ(感情)」「あたま(思考)」の調和が大切だと考えました。
    そして、0〜7歳は「からだ(意志)」が、7〜14歳は「こころ(感情)」が、14〜21歳は自立した「あたま(思考)」が育つ時期だと捉え、それぞれの時期にふさわしい教育方法を考案しました。
    成長の段階に合わせた学びによって、「知・情・意」をバランスよく育てる教育です。


    ・モンテッソーリ教育
    「一人でするのを手伝う」 自立を大切にする教育

    モンテッソーリ教育は、マリア・モンテッソーリによって系統立てられました。
    イタリア初の女性医師であったモンテッソーリは、科学的な視点から、子どもをあるがままに客観的に観察しました。
    そして、子どもは生まれつき自分自身を成長させる力を備えていると考え、それを助けるための方法を考案しました。
    それは、一人ひとりがやりたいことに取り組める環境をつくり、また、子どもが自分一人でできるように援助することでした。
    子どもが自分で自分を発達させることで、自分に自信を持ち、自立していけるよう導く教育です。


    ・森のようちえん
    多様な自然の中で、主体的な活動を通して育つ

    森のようちえんは、0歳〜幼児の子どもが対象の、自然体験を基軸にした保育・幼児教育の総称です。
    森、海、川、野山、畑、自然公園など、広義の自然の中で、子どもが主体的に活動することを中心とします。
    保育者は、子どもが自分の意志で行動し、実体験から学べるような関わり方をします。
    変化に富んだ自然に、柔軟に対応していくこと。
    自分で不思議や興味を見つけ、工夫して遊びを作り出すこと。
    仲間と刺激し合い、助け合って共に過ごすこと。
    こうした体験を通して、自然・人・社会と調和しながら、自分らしく生きていく力を育ていきます。


    ・サドベリースクール
    自由な過ごし方と、人との関わり合いの中で自ら学ぶ

    デモクラティックスクールは、大人と子どもが対等な立場で「民主的」に学び、運営する学校の総称です。
    米国のサドベリーバレースクールが先駆けであり、この学校をモデルにした場合は「サドベリースクール」と呼ばれています。
    いつ、何を、どのように学ぶか・学ばないかは、全て子どもが自分で決めます。
    およそ4〜18歳の子どもたちが、縦割りで共に過ごします。
    その上で何か問題が起こると、ミーティングで対等に話し合います。
    自分の興味をとことん追求しながらも、多様な人と関わり合い、尊重し合う体験を通して成長していく場です。



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    パソコンからiPadへ

  • 2017.06.27 Tuesday

  • スクールのPCルームには、パソコンが4台、iPadとAndroidタブレットが5台、iPad Pro 1台、生徒の子達が自由に使える備品としてあります。

    その中のiPad miniがそろそろ古くなって来てアプリが動かなかったりするので、生徒たちのミーティングで話し合われて、学び予算から最新のiPadを2台、購入しました!
    これで、スクールのデジタル環境は、より充実したことになります。

    何度か書いていますが、スクールに通う年代の子ども達はみんな、生まれた頃からインターネットが当たり前にあった「デジタルネイティブ」世代です。
    彼らは、とても自然に有効に、デジタル機器を自分のやりたい事、知りたいことに使うことができますし、そのレベルはあっさりと大人を超える時がある程です。



    そして、そんな彼らが使うのは、パソコンではなくてスクールや自分のiPadやiPhone、Androidスマホやタブレットです。
    パソコンよりももっと手軽に、思いついた時に、調べものをしたり、動画を見たり、ゲームをしたり、イラストを描いたり。

    もちろん、高いレベルで動画編集したり、27インチディスプレイで大画面のPCゲームをやったり、映画を見たり、パソコンでないとできないこともあるので、スクールのパソコンを使ったり、自分のノートパソコンを持ち込んだりしてる子たちもいてます。

    それでも、ひと昔前に比べると、パソコンでないとできないことはぐんと減って、iPadでできること、iPadだからできることもたくさんできました。

    そのうち、スクールの「PCルーム」は無くなって、「デジタルルーム」とかになるのかもしれません。

    そして、サドベリーも時代とともに進化していくのです。



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    『Profile』


    倉谷 明伸 (ぐら)

    兵庫県宝塚市生まれ・在住
    甲南大学 社会学科卒。卒論テーマは「子どもの友人ネットワーク研究」。

    大学卒業後、2年半の会社員を経て、自分の本当にやりたかった「子どもの面白い感性に触れられる仕事」として、サドベリースクールのスタッフを選択。

    アメリカ・ボストンのSudbury Valley Schoolを始めとして、関西圏の約20箇所のオルタナティブスクール、ホームスクーリングなどを視察する。

    西宮サドベリースクール創立時から15年間、生徒投票によりスタッフを続けさせてもらっています!
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